「月刊フォーNET」2010年8月号掲載分
ワールドカップ 5秒間のドラマ FIFAワールドカップ1974,1982,1986 [DVD]
販売元: パイオニアLDC
W杯予選リーグの日本対オランダ戦の当日に売れた。
文芸春秋のスポーツ雑誌「ナンバー」から出ている「サッカー世紀の名勝負」というDVDシリーズの一枚。このシリーズは人気が高くプレミア化している盤が多い。
W杯熱も手伝って、店主も発送前に中身をチェックしてみた。なるほど、このDVDでサッカーを「5秒間のドラマ」と呼んでいるのだが、その間に繰り広げられる選手たちの状況判断・敵と味方の動きなどを丁寧なコンピュータ・グラフィックとナレーションで分かりやすく再現している。
印象深いのは「イメージがシンクロする」という表現。パスの出し手と受け手の「イメージがシンクロ」した瞬間に見事なパスとシュートがつながる、という解説。こういうDVDを見ておくと、サッカー観戦がより一層楽しめる。
見ていて気づいたのは、選手の髪型の変遷。82年は、白人系はクルクルパーマのロングヘアにヒゲというスタイルが多い。いまだにこのスタイルを堅持している人がいる。ラモス瑠偉だ。
いっぽう黒人選手はアフロヘア。昔のマイケル・ジャクソンというか、つのだひろというか松鶴家千とせというか、そういう人々の髪型。
残念ながら東洋人の髪型は確認できない。86年大会には韓国が出場しているはずだが、このDVDでは扱われてなかった。
国民文化が生れる時 社会科学の冒険17
関本照夫・船曳建夫編
1994年 リブロポート
お買い上げいただいたのは文化人であるご婦人。父親は高名な財界人で夫もクラシックの演奏家という絵に描いたようなセレブ。世田谷の高級住宅地に向けて商品を発送した。 グーグルのストリートビューでその近辺の景観を見れば、なるほどこういうところから天下の回り物がめぐりめぐって我が家にやってくるのだと思い感慨深いものがある。
目次を見ていて、サラリーマン時代にバリ島駐在経験のある店主の目を引いたのは「バリ人の愉しみ」という章。「消費動向に見る伝統と現代」とサブタイトルがついており、バリ人の所得とそれに応じた消費の愉しみについて調べてある。
数百ルピアの愉しみはタバコとコーヒー。数千ルピアとなると、町へ出て服やカセットテープ(2千ルピア)などを買う。数万ルピアとなるとラジオ・テレビ等の電化製品。数百万となると車や住宅。中古の小型ジープ(そういえばジムニーをよく見かけた)が300万ルピア。店主の知る1996年ごろのルピアのレートは100ルピア≒4.5円だった。この文が書かれた80年代はもう少しルピアが安かっただろう。
観光産業は当時は羽振りがよかったらしく、ガイドたちがレストランやシアターから客を案内してコミッションを取るシステムにつても解説している。これは当時の店主も経費節減のために研究したものだ。どんな店に入っても、コミッション分値引きしてね、と言えば即座に10%は値引きしてくれたものである。