「月刊フォーNET」2009年12月号掲載分

赤頭巾ちゃん気をつけて(EPレコード）
アーティスト：佐良直美

　レコードの紹介は初めてだ。佐良直美の代表作といえば「世界はふたりのために」「いいじゃないの幸せならば」だろう。このタイトルはかなりマニアックだ。一般的にはこのタイトルで庄司薫の小説を思い出す人の方が多いと思う。それが映画化された。レコードのジャケットにあるのはそのワンシーン。今は父親の後を継ぎ東映の社長をしている岡田裕介のデビュー作だ。曲はその主題歌で作詞岩谷時子、作曲いずみたく。
　佐良さんはすでに芸能界を引退して久しい。じつはよかばい堂店主、佐良さんとはその昔お会いしたことがある。
　土地を探しに毎週那須高原に通っていたサラリーマン時代。ある人の紹介で地元で顔が広い佐良さんを紹介していただいた。20年ほど前だがすでに彼女は芸能界を引退し父親の会社の役員。那須高原近くに大きな家で犬猫160匹に囲まれて母親と住んでいた。とにかく動物が好きなのだそうな。160匹！に驚いたわが上司と私を、「じゃあ見に来ます？」といきなり自宅まで呼んでくださった。お母様が手ずから入れてくださった紅茶を犬猫たちに囲まれて飲んだことを思い出す。

バック・トゥ・ザ・フューチャー (ユニバーサル思い出の復刻版DVD)
販売元: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
DVD発売日: 2008/12/19
　
　皆さんよくご存知の映画。ＤＶＤもありふれているのになぜプレミア化するのか。じつはこれ、テレビ放映時の日本語吹替版のＤＶＤとセットの2枚組み。趣味性の高い企画につき売り切れ御免というわけ。
　いきおいプレミアはこの「テレビ放映時の吹替」につくことになる。マニアたちのこの世界、いったいどう理解したらいいのか？ヒントはアマゾンのレビュー（買った人の感想文）にある。以下その引用。
　「ＤＶＤプレーヤーを購入し、真っ先に買ったソフトもやはり、BTTF（注：バック・トゥ・ザ・フューチャー の略）でした。
　しかし。何とも微妙な雰囲気。字幕でも、吹き替えでも、私が知っているBTTFとは明らかに『何か』が違いました。（中略）何故・・・？ところが、何気なくビデオでＢＴＴＦを見返してみて、私は初めて気付いたのです。
『これだ！この声！これが僕にとってのBTTFだったんだ！』」
　と、テレビ放映時の吹替えへの思いが熱く語られている。こんなレビューが延々とあり、マニアの熱気が伝わってくる。最初の刷り込みが大きいんですね。